NEW MUSIK LINER NOTES by YT 2
![]() Yukihiro & Tony on "What Me Worry?" recording '81 |
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例えば具体的な手法でいえば、テープの逆回転とか、シンセサイザーでつくるパーカッションのつくり方とか、音色とか、ヴォーカルの回転をわざと遅くして入れてピッチを高くしたりとか、誰にもあからさまにわかってしまう、それなのに新しい!ちゃんと必然性と存在感がある。そのへんが何とも非常に興味深いんです。それと、全曲に入っているものすごくイージーなシンセサイザーの音もね。何しろそれが耳について離れないもの。
もう一つ、最大の特徴はホワイト・ノイズのパーカッション、あのパンッ、パンッっていうヤツ、これがもう必ず全曲に入っている。昔からウルトラ・ヴォックスとかゲイリー・ニューマンとかああいう人たちが当然のこととしてやってきたものを、しつこくやるのね、この人たちは。隠し味じゃないの。スネアが2拍、4拍に入っていたら、まったく2拍、4拍でずっと連続していく。これも「当たり前」のくり返しであるわけで、叙述的なまでのこのくり返しを当たり前の音階でやっている。
僕はこのLPの中では「リビング・バイ・ナンバーズ」「ワールド・オブ・ウォーター」それから「サンクチュアリー」もアメリカ向けのポップ・ミュージックみたいでいいと思いますね。でもみんな本当にいい曲でね、僕からみると捨て曲は意外と少ない。ちなみに僕のラジオ番組で「リビング・バイ・ナンバーズ」をかけたら非常に反響がありました。現代の若い高校生位の人たちが、いい、いいって言っている。 当たり前の音に感じて、当たり前と言って聞き流したい人は聞き流せばいいし、これを聞いて良くて、気持ちいいとと思った人は是非好きになってもらいたいです。基本的にこれは今一番気持の良い「当たり前」のポップスの一形態だと思います。又、ある意味でそれが今の僕自身かもしれないと思ったりしています。それでは頂きまーす。 |
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1980年9月2日 CBS・ソニー六本木スタジオにて 著:高橋幸宏 |